- 犬はどこを撫でられたら喜ぶの?
- 撫でてはいけない部位はある?
- 撫でられるのが好きな犬種と苦手な犬種を知りたい
犬は敏感でデリケートな生き物です。適当に撫でてしまうと、犬に不安やストレスを与え、犬から嫌われてしまう可能性があります。この記事では、犬が喜ぶ正しい撫で方を解説します。参考にして、犬から愛される飼い主になりましょう。
足や肉球など、犬が嫌がる部位を触ってはいけません。タイミングや状況を見て、頭の後ろや背中などの好きな部位を、優しく撫でることが重要です。
犬を撫でる前に知っておくべきこと
犬を撫でる前に知っておくべきことを、以下にまとめました。
- 犬を撫でる目的と効果
- 犬を撫でる適切なタイミング
- 犬が撫でられることを好む理由
犬を撫でる目的と効果
犬を撫でる適切なタイミング
犬を撫でる適切なタイミングを知れば、犬と信頼関係を構築できます。犬がリラックスしているときや、飼い主や周囲の人々に慣れ親しんでいるときは、犬が撫でられたいと思っているサインです。
自ら近づいてきたときや遊び疲れて落ち着いているときに、優しく撫でてあげれば犬は喜びます。食事や睡眠の直後は、犬が不快に感じる場合があるため、無理に撫でるのは避けましょう。
犬が撫でられることを好む理由
犬が撫でられることを好む理由は、本能と生理的な反応が関係しています。犬は群れを形成する生き物であり、飼い主から撫でられると、群れの一員だと認められたと感じるからです。飼い主から認められたと感じると、犬は飼い主から大切にされていると感じます。
飼い主から撫でられるときに分泌されるのが、オキシトシンと呼ばれる「幸せホルモン」です。オキシトシンが分泌されると、犬は安心感を感じ、リラックスできます。人間の手から伝わる温もりや優しさを、心地よく感じるため、犬は積極的に撫でられたいと感じます。
» いぬのきもち(外部サイト)
状況に適した犬の撫で方
犬の撫で方を理解することは、愛犬との絆を深めるのに重要です。以下の状況ごとに、最適な撫で方を押さえておきましょう。
- 犬が喜ぶ撫で方
- 興奮している犬を落ち着かせる撫で方
- 病気やけがをしている犬の撫で方
犬が喜ぶ撫で方
犬が喜ぶ撫で方を理解すれば、飼い主と犬の信頼関係を築き上げられます。以下のような部位を撫でると、犬はリラックスし、安心感を覚えます。
- 頭や耳の後ろ
- 首筋
- 背中
マッサージするように、軽く撫でることがポイントです。犬が心地よくなり、飼い主からの愛情を感じやすいからです。背中を撫でるときは、一定のリズムを保ちながらゆっくりと行いましょう。犬が安心感を覚え、リラックスできます。犬が完全にリラックスしているときに限り、腹部を優しく撫でても大丈夫です。
尻尾の根元や腹部はデリケートな部位なので、犬の様子を見ながら優しく撫でてください。犬を撫でるときは、犬の反応を注意深く見て、犬が快適に感じているかどうか気にしましょう。愛情を込めて適切に撫でてあげれば、飼い主と犬の絆はより一層深まります。
興奮している犬を落ち着かせる撫で方
興奮している犬を落ち着かせるためには、優しくゆっくりと撫でてあげましょう。興奮状態の犬は、敏感で動揺しやすいため、安心させてあげることが重要です。犬の首筋や背中を長くゆっくりと撫でると、犬が安心感を覚え、徐々に落ち着いてきます。耳の後ろを軽くマッサージすると、犬がリラックス効果を感じられます。
犬を撫でるときは、環境にもこだわってください。静かで落ち着いた環境で、低い声で話しかけながら撫でると、犬はリラックスしやすくなります。体を強く押さえつけずに、軽く触れるようにして撫でてあげると、犬は落ち着きやすいです。
病気やけがをしている犬の撫で方
病気やけがをしている犬を撫でるときは、特に注意が必要です。痛みを感じている可能性があるため、いつも以上に優しく、慎重に接する必要があります。犬の体を優しく触りながら、けがや病気の部位がないかを確認します。けがをしている部位は触らないようにしてください。
犬が痛がる様子を見せたら、すぐに撫でるのをやめ、優しく声をかけて安心させましょう。病気やけがをした犬には、普段以上に撫で方に気をつける必要があります。犬の状態に合わせて、撫でる範囲や力加減を調整できれば、犬も回復しやすくなります。
犬が撫でられたい部位と理由
犬が撫でられたい部位は、以下のとおりです。
- 頭と耳の後ろ
- 背中と腹部
- 足の付け根と尻尾の根元
犬が撫でられたい部位を知って、愛犬に安心感を与えましょう。
頭と耳の後ろ
犬が撫でられたい部位の一つが、頭と耳の後ろです。頭と耳の後ろは撫でやすく、犬にとっても快適さを感じる部位だからです。頭と耳の後ろは神経が集中しているため、優しくマッサージするように撫でると、リラックス効果が高まります。
頭と耳の後ろを撫でられると、犬は落ち着きを感じます。安心感を与えることが、犬との信頼関係を構築するのに重要です。力強く撫でずに、犬の反応を見ながら力加減を調整してください。
背中と腹部
犬の背中と腹部は、リラックス効果の高い部位です。背中は犬にとって安心できる部位で、優しく撫でてあげれば、飼い主との絆を深められます。背中を撫でるときは、長いストロークでゆっくりと撫でることが重要です。犬がリラックスし、安心感を感じられます。
腹部は敏感な部位ですが、犬が仰向けになって腹部を見せているときは、飼い主を信頼しているサインです。犬が仰向けになっているときは、腹部を優しく撫でてあげましょう。腹部を撫でるときは、犬の様子を見ながら注意しながら優しく撫でてください。
足の付け根と尻尾の根元
足の付け根と尻尾の根元は、犬が特に撫でられるのを好みます。犬が自分で触ることが難しい部位で、人に撫でられると、リラックスしたり、快感を覚えたりするからです。
足の付け根と尻尾の根元は、適切な力加減で優しく撫でてください。尻尾の根元を撫でるときは、犬の尻尾の動きや体の姿勢を見て、犬が快適に感じているかを確認しましょう。初めて撫でる場合は、犬が撫でられることに抵抗がないかどうかを確かめるのも重要です。
犬が撫でられたくない部位と理由
犬は特定の部位を触られるのに敏感で、不快感やストレスを感じることがあります。特に以下の部位は、触られるのを嫌がる犬が多いため、なるべく撫でないようにしましょう。
- 足と肉球
- 胸と首の周辺
- 顔と口元
足と肉球
多くの犬は足と肉球を触られるのを嫌がります。足と肉球はデリケートで、傷つきやすいからです。散歩中に地面の熱さや冷たさを感じたり、鋭利な物体が刺さったりすると、肉球が敏感になることもあります。犬の足を触ると、防御本能が刺激されてストレスや不安の原因になります。
犬の足や肉球を触るときは、犬の様子をよく観察し、不快に感じてないか確認しましょう。犬が嫌がっているにも関わらず、無理に触るのは絶対にやめてください。
胸と首の周辺
胸と首の周辺は、撫でられるのを嫌がる犬が多いです。心臓や肺など重要な臓器があり、圧迫感を与えるとストレスを感じやすいからです。首輪がある場合には、胸や首の周辺を強く触ると、犬に苦痛を与えてしまう可能性があります。
犬が新しい人や信頼していない人に胸や首の周りを触られると、不安を感じることが多いです。撫でる際は、犬がリラックスしている状態で、なるべく優しくさするのが重要です。強く撫でてしまうと、犬が怯えたり攻撃的になったりする原因となるので、注意しましょう。
顔と口元
撫でられるのを特に嫌がるのが、顔と口元です。顔と口元には重要な感覚器官があり、防御本能が働くからです。顔や目、鼻の周りはデリケートな部位で、触られるのを嫌がります。特に目の周りや鼻は感覚が集中しており、撫でられると強い不快感を示すこともあります。
犬との信頼関係を十分に築けていない段階で、顔や口元に手を伸ばしてはいけません。犬に不安や恐怖を与え、ストレスの原因になります。犬が快適でリラックスしているときに、ゆっくりと優しく撫でることが大切です。
犬種別の撫で方の違い
犬の中でも、撫でられるのが好きな犬種と苦手な犬種がいます。ここでは以下2パターンの犬種とその特徴を紹介します。
- 撫でられるのを好む犬種
- 撫でられるのを苦手とする犬種
撫でられるのを好む犬種とその特徴
以下のような犬種は、人から撫でられると安心感を覚えるので、優しく撫でてあげましょう。
- ラブラドール・レトリーバー:社交的で人懐っこい
- ゴールデン・レトリーバー:忍耐力があり、親しみやすい
- ボーダー・コリー:賢く活動的
- シベリアン・ハスキー:独立心が強いが、愛情深い
- フレンチ・ブルドッグ:少し頑固ではあるが、愛情深い面がある
- シーズー:人懐っこくて、甘えるのが好き
- パグ:友好的
- カヴァリエ・キング・チャールズ・スパニエル:穏やかで優しい性格
撫でられるのを好む犬は、友好的な犬種が多く、人から撫でられると安心感を得られます。犬の体調や様子を見て、優しく撫でましょう。
撫でられるのを苦手とする犬種とその対応
以下のような犬種は、独立心が強く、撫でられるのを苦手としています。
- アフガン・ハウンド
- チャウチャウ
- シャーペイ
撫でられるのが苦手な犬種と触れ合うときは、犬が快適に感じているかどうかを最優先に考えましょう。優しく声をかけ、犬の反応を見ながらゆっくりと手を近づけます。犬が撫でられるのに慣れていない場合は、顔や頭部を避け、体の横や背中を中心に撫でてください。
犬の撫で方に関するよくある質問
犬の撫で方に関してよくある質問をまとめました。撫で方がわからないと悩んでいる方は参考にしてください。
- 犬はどのようにして撫でてほしいとアピールする?
- 犬を撫でるときの適切な強さは?
- 他の人に犬を撫でさせる際の注意点は?
犬はどのようにして撫でてほしいとアピールする?
犬は飼い主に「撫でてほしい」と感じるとき、以下のようなアピールをします。
- 飼い主に近づく
- 飼い主の手や足に頭をこすりつける
- お腹を見せるポーズをとる
- 尻尾を振りながら、飼い主の周りを動き回る
- パウイングする(前足で軽く飼い主を叩く)
犬が撫でてほしいとアピールするのは、飼い主と触れ合いたいからです。犬からのサインを読み取って、大切に撫でてあげれば、犬との絆がより一層深まります。
犬を撫でるときの適切な強さは?
犬を撫でるときは、以下の要素を考えて強さを調整してください。
- サイズ
- 年齢
- 性格
軽く触ってみて、犬の反応を見ながら強さを調整しましょう。犬が尻尾を振っていれば、ちょうどいい強さだと判断できます。犬が身を引いたり、不快そうな表情を示したりする場合は、力を弱めるか撫でるのをやめてください。子犬や年配の犬に対しては、優しく撫でることが大切です。
他の人に犬を撫でさせる際の注意点は?
他の人に犬を撫でさせるときは、必ず飼い主が許可を与えましょう。飼い主の了解なしに、他人に犬を撫でさせるのはNGです。犬の気分や反応をよく見て、不安がっている場合は無理に触らせないようにしてください。
背中や耳の後ろなど、犬が好きな部位を撫でさせましょう。ただし、犬の頭や顔をいきなり触らせないように注意してください。尻尾を振る、体を寄せるなどのサインを見せると理想的です。子どもに犬を撫でさせる場合は、特に注意が必要です。犬が不快なサインを見せたら、すぐに撫でるのをやめさせてください。
まとめ
飼い主と犬の絆を深めるためにも、犬を正しく撫でることは重要です。犬が撫でられるのが好きなのは、飼い主からの愛情を感じ、安心感を覚えるからです。犬を撫でるときは、リラックスしているかどうか確認しましょう。以下の部位を優しく撫でてあげると、喜んでくれます。
- 頭と耳の後ろ
- 背中と腹部
- 足の付け根と尻尾の根元
逆に以下の部位は、デリケートな部分なので撫でるのはやめましょう。
- 足と肉球
- 胸と首の周辺
- 顔と口元
状況に応じて適切に撫でてあげれば、犬と良好な関係が築けます。犬の正しい撫で方を学んで、犬と過ごす人生を楽しみましょう。
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