チワワを迎える前に知っておきたい大切なポイント
小さな体に愛らしい魅力をたっぷり詰め込んだチワワ。見た目の可愛さに一目惚れして「いつか飼いたい!」と憧れを抱く方も多いでしょう。
しかし、感情だけでチワワを迎えてしまうと、思わぬギャップに戸惑い、後悔してしまうケースも少なくありません。
チワワは、これから長い年月を共にする大切な家族の一員です。だからこそ、事前にしっかりと理解し、準備を整えて迎えることが欠かせません。
よく「チワワは体が弱い」と思われがちですが、実はこれは誤解です。確かに体は小さく繊細な一面を持っていますが、適切な飼育管理を行えば、非常に健康で活発な生活を送ることができる犬種なのです。
私たちプロのブリーダーや獣医師の間でも、正しい知識と環境があれば、チワワは小型犬の中でも特に丈夫に育てられる犬種と評価されています。
では、チワワを元気に育て、幸せな毎日を送るためには、具体的に何が必要なのでしょうか?
鍵となるのは、バランスの取れた食事、適度な運動、こまめな手入れ、そして安心できる環境作りです。
この記事では、これからチワワを家族に迎えたいと考えている方に向けて、
健康なチワワを選ぶためのポイント・正しい飼育方法・チワワならではのケアのコツ
について、わかりやすく丁寧に解説していきます。
事前にしっかり準備をすることで、チワワとの生活は、何倍も楽しく、かけがえのないものになります。ぜひ最後までご覧ください。
【チワワ 飼い方】子犬の選び方と育て方

子犬を選ぶときのポイント
チワワのスムースコートとロングコートの違いと子犬選びのポイント
チワワには短毛のスムースコートと長毛のロングコートがありますが、どちらを選ぶかはあなたの好み次第です。どちらも魅力的で、それぞれに異なる特徴がありますので、じっくり考えて決めましょう。
子犬を迎えるタイミングについては、多くの方ができるだけ小さいうちに迎えたいと思うかもしれません。しかし、生後2ヶ月以上、できれば親犬や兄弟犬と一緒に過ごす時間を確保することが重要です。親からのしつけや、兄弟犬同士の遊びやケンカを通して社会性を学んだ子犬は、新しい環境に順応しやすくなります。
このような経験がないと、他の犬に対して怯えたり、過度に威嚇したりするなど、ナーバスな性格になってしまうことがあります。そのため、ペットショップでの展示販売はあまりおすすめできません。ガラスケースに1匹だけで長時間過ごし、多くの来店者による過剰な刺激やストレスを受ける可能性があるからです。
一方、ブリーダーから直接子犬を迎える場合は、親犬や兄弟犬を見ることができ、将来の成長をある程度予想することもできます。また、飼育環境の清潔さや、どのように育てられているかを確認できる点も大きなメリットです。さらに、ブリーダーからは、飼育に関するアドバイスを直接受けることができ、これも大きな利点です。
何よりも健康が一番大切
チワワの寿命と健康を保つためのポイント
チワワの寿命はおおよそ長くても15年です。短いようで長いこの時間を、健康な状態で共に過ごすためには、犬の健康管理が何よりも大切です。
もし病弱で頻繁に動物病院に通うような状況になると、犬自身だけでなく、飼い主にとっても経済的・身体的・精神的な負担が大きくなります。愛犬との楽しい生活を夢見ていたはずが、予期せぬ困難に直面することもあるかもしれません。
では、健康なチワワを選ぶためにはどこに注目すればよいでしょうか?
まず、健康な子犬は体がコロコロしており、見た目よりもずっしりと重く感じることが多いです。さらに、目ヤニや鼻水が出ていないか、鼻が適度に湿っているかを確認しましょう。ただし、寝起きの際に鼻が乾燥していることもあるので、その点も考慮してください。また、肛門周りが汚れていないか、体全体が清潔に保たれているかも重要なチェックポイントです。
健康なチワワを選び、日々のケアを欠かさないことで、愛犬との素晴らしい15年間を過ごすための準備が整います。
性格のチェックポイント
性格の良いチワワの子犬を見分けるポイント
チワワの子犬を選ぶ際、性格の良さも重要なポイントです。例えば、「おいで」などの声をかけたときに近づいてくる子犬は、人懐っこい性格や好奇心旺盛な性格を持っている可能性が高いです。どちらにしても、これらの行動はポジティブな特徴と言えるでしょう。
ブリーダーから子犬を迎えるメリットの一つは、兄弟犬や他の犬たちと一緒に遊んでいる様子を観察できることです。これにより、子犬の性格をより正確に判断することができます。呼ぶ前から自分から積極的に近づいてくる子犬も、好ましい性格を持っているといえます。
ただし、すべての子犬がすぐに寄ってくるわけではありません。人を見ても呼んでも近づかない子犬がいることもありますが、そのような子犬は性格が悪いわけではなく、ただシャイだったり、非常に大人しい性格である場合もあります。こうした個性もまた、魅力の一部です。
重要なのは、生まれたときから「性格の悪い子犬」はいないということです。子犬は、その後の育て方や接し方で性格が大きく変わることがあります。怖がらせたり、乱暴に扱ったりせず、優しく接して信頼関係を築くことで、子犬はすくすくと健やかに育ってくれるでしょう。
子犬の育て方
チワワの子犬を迎える前に準備するものと初日の注意点
チワワの子犬を迎える前には、必要なアイテムをしっかりと揃えておきましょう。サークル、食器、トイレシーツ、おもちゃ、そして季節によってはペットヒーターなど、子犬が快適に過ごせるための環境作りが大切です。
子犬を実際に迎えた後、最初の数日間は静かに過ごさせるよう心がけてください。新しい環境に突然連れてこられることで、子犬は戸惑いやストレスを感じることが多いです。そのため、構い過ぎないよう注意し、サークルの中で自由にさせてあげましょう。子犬が安心して眠り、食事ができる環境を整えてあげることが大切です。
エサについても、注意が必要です。最初はブリーダーやペットショップで与えられていたものと同じエサを与え、もし変更する場合は1週間ほどの期間をかけて徐々に新しいエサへ移行しましょう。突然切り替えると、体調を崩す原因になりやすいため、慎重なステップが必要です。
トイレのしつけは、来たその日から始める
チワワの子犬のトイレトレーニング方法
どんな子犬でも、生まれたときからトイレができるわけではありません。部屋に放しっぱなしにしていると、必ずどこかでトイレをしてしまうものです。子犬が床のニオイを嗅いだり、そわそわしてくるくると回り始めたりする行動は、トイレのサインです。このサインを見逃さず、すぐにトイレに連れて行きましょう。
トイレで用を足したら、大げさに褒めてあげることが重要です。子犬は、良いことをすると褒められると学習し、他の場面でも褒めることがトレーニングに役立ちます。
子犬のうちは、頻繁にオシッコをするので、10分ほど様子を見てトイレに連れて行くのが効果的です。用を足しているときに「ワンツー」などの掛け声を繰り返すことで、声の指示とトイレを結びつけることができます。これにより、外出前など飼い主の都合でトイレをさせたい時にも便利です。
トイレトレーニングでは、失敗させないことが重要です。最初のうちは、どこでトイレをしてもトイレシーツの上になるよう、広くシーツを敷き詰めましょう。成功したら褒めることを繰り返し、少しずつトイレシーツの範囲を狭めていくと、徐々に上手にトイレをできるようになります。


チワワとの上手な暮らし方
清潔で綺麗を保つための手入れ
チワワのスムースコートとロングコートの手入れ方法
チワワには2種類のコートタイプがあり、スムースコートとロングコートがあります。スムースコートのチワワは手入れが比較的簡単で、定期的にタオルで拭いてあげるだけでも清潔さを保てます。
一方、ロングコートのチワワは被毛が長いため、しっかりとした手入れが必要です。手入れを怠ると毛玉ができ、最悪の場合、根元から切らなければならなくなることもあります。そうなると、ロングコートの美しさが損なわれてしまうため、日々のブラッシングが欠かせません。特に耳の後ろ、胸、そしてお尻の毛は絡まりやすいため、丁寧にブラシをかけてあげましょう。
また、肛門周りの毛は汚れがつきやすいため、バリカンで短く整えることが重要です。さらに、爪の手入れも欠かせません。特に子犬のうちは爪がすぐに伸びるため、1週間に1回以上のペースで切る必要があります。爪が長くなると、絨毯やタオルに引っかかり、指を傷つけるリスクが高まります。極小犬のチワワでは、爪が引っかかることで指がちぎれてしまう可能性もあります。
ただし、爪を切ることが苦手な犬は多いです。そのため、爪切りを習慣にし、飼い主さんが自宅でできるようになると安心です。どうしても自分で切るのが難しい場合は、動物病院やトリマーにお願いするのが良いでしょう。


歯の手入れも欠かさずにしましょう
小型犬の歯の手入れが重要な理由と正しい歯磨き方法
犬の歯のケアは、小型犬・大型犬にかかわらず欠かせません。特に小型犬は口が小さく、歯が密集しているため、歯と歯が重なりやすく、汚れが溜まりやすいです。このため、歯が弱くなりやすく、放置していると歯周病や歯槽膿漏になるリスクが高まります。実際、小型犬では4歳前後で歯が抜け始めるケースも多く見られます。
さらに、歯槽膿漏が進行すると、細菌が血流を通じて全身に回り、他の病気を引き起こす可能性もあるため、早めのケアが大切です。
子犬のうちに歯磨きの習慣をつけよう
歯磨きの習慣は、乳歯のうちから始めるのがおすすめです。乳歯は成長とともに抜けてしまうため、しっかり磨けなくても心配いりません。しかし、歯ブラシを口に入れる練習を通じて、成犬になったときにスムーズに歯磨きができるように準備しましょう。
効果的な歯磨きの方法
歯石が固まると、動物病院で麻酔をかけての処置が必要になるため、定期的な歯磨きが最も効果的です。ガムや歯に塗るジェル、歯磨きパウダーなど様々なケア用品が市販されていますが、歯ブラシを使って磨くことが最も効果的だと言われています。
歯ブラシは、普通のものと360°毛がついているタイプを使い分けると、口の中の隅々まで磨けるのでおすすめです。特に、360°タイプは磨き残しが少なく、初心者にも扱いやすいです。定期的に歯磨きをして、愛犬の健康を守りましょう。



食事はフード中心でできるだけ他のものは与えないようにします。
信頼できるドッグフードを選び、他のものは与えないことが大切です
犬の健康を維持するためには、信頼できるドッグフードを選ぶことが最も重要です。良質なドッグフードには、犬に必要な栄養素がバランスよく含まれています。他の食べ物やおやつを与えると、そのバランスが崩れてしまう可能性があるため、避けたほうがよいでしょう。
もちろん、犬におやつをあげたいという気持ちは理解できますが、できるだけ控えることが推奨されます。どうしてもおやつを与えたい場合は、普段のドッグフードを少量、おやつ代わりに与えるのも一つの方法です。
また、犬の成長段階に応じた適切なドッグフードを選ぶことも大切です。子犬期・成長期・成犬期・老犬期と、それぞれのライフステージに合ったフードを選んでください。市販されているドッグフードは多種多様ですが、できるだけ良質なものを選んで与えることで、愛犬の健康をサポートしましょう。


室内の環境と運動について

チワワなどの極小犬の室内環境と健康管理
チワワをはじめとする極小犬は、室内で過ごすことが多いでしょう。もちろん散歩も必要ですが、大型犬ほど長時間の運動は必要ありません。また、チワワは寒さに弱い犬種です。室内の温度は22℃〜25℃に保つことが理想的です。特に冬場や冷房の効いた部屋では、床の冷えにも注意が必要です。床が冷えると犬も体温を奪われてしまうので、床暖房やマットを活用して、犬が快適に過ごせる環境を整えましょう。
信頼できるドッグフードを選び、他のものを与えないことが大切
愛犬の健康を維持するために、最も重要なのは信頼できるドッグフードを選ぶことです。良質なドッグフードは、犬に必要な栄養素がバランスよく含まれており、それだけで十分な栄養を摂取できます。他の食べ物やおやつを与えると、このバランスが崩れ、健康に影響を与える可能性があります。
もちろん、おやつを与えたくなる気持ちは理解できます。しかし、可能な限り控えることが推奨されます。どうしてもおやつを与えたい場合は、普段のドッグフードを少量だけおやつ代わりに与えると良いでしょう。
さらに、犬のライフステージに応じたドッグフードを選ぶことも大切です。子犬期、成長期、成犬期、老犬期に合わせたフードを与えることで、健康をしっかりサポートしましょう。市販されているフードは多種多様ですが、質の高いものを選ぶことが、愛犬の長寿と健康につながります。

チワワのトイレ習慣と環境整備
チワワは綺麗好きな性格の子が多く、狭いゲージ内に設置されたトイレを嫌がることがあります。もしサークルを使っているなら、広いスペースを確保してトイレを設置すれば、使ってくれる可能性が高いです。しかし、ゲージの中だけでトイレを済ませてもらうのが難しい場合は、ゲージの外にトイレを設置し、そこを使うよう教えていきましょう。
また、トイレシーツは繰り返し洗えるタイプのものを選ぶと経済的で環境にも優しいため、おすすめです。

運動については、チワワのような小型犬でも、できれば1日20~30分程度の散歩が理想的です。新鮮な空気を吸い、日光浴をすることは、犬にとって心身の健康を保つために非常に重要です。室内だけで過ごすのではなく、外の世界で歩く時間を確保してあげましょう。
散歩は単に運動だけではなく、犬にとって「学校」のような役割を果たします。他の犬や草花のにおいを嗅ぎ、人や車、バイク、風などの様々な刺激に触れることができ、社会性を養うための絶好の機会です。これにより、日常生活で遭遇するさまざまな状況に慣れ、ストレスの発散にも繋がります。
伸びるリードではなく、通常のリードを使い、飼い主の横にきちんと付き、歩調を合わせて歩くように練習しましょう。これは犬の安全にもつながり、飼い主との信頼関係を深めることにも役立ちます。
また、チワワは寒さに弱いため、特に冬場の散歩では防寒対策をしっかり行い、犬が冷えないように服を着せてあげることも大切です。
チワワを飼う醍醐味
チワワは、犬種の中で最も小さく、その大きな目や丸い頭が特徴的で、とても愛らしい外見をしています。小さな体のため、多頭飼いもしやすく、数頭を一緒に飼うことが負担にならないことも魅力です。チワワの群れで飼うことには特別な楽しさがあり、その醍醐味を多くの飼い主に体験してもらいたいですね。
チワワは飼い主をリーダーとして認識し、リーダーの指示に従順に従う性格を持っています。また、獣臭が少ないため、家の中でのニオイが気にならず、聞き分けの良さも魅力の一つです。さらに、体が小さいため、マンションなどの限られた住宅環境でも飼いやすく、家具に対しても特別な対策が必要ありません。例えば、大型犬ではローテーブルに簡単に上がってしまうこともありますが、チワワならそのような心配は少ないでしょう。
さらに、チワワは丈夫な体を持ち、成犬になると病気にかかることも少なく、静かで飼いやすい犬種です。多頭飼いでも静かに過ごすことができるため、日常生活の中での負担も少ないと言えるでしょう。チワワにはこのような多くの魅力があり、初心者からベテランの飼い主まで、幅広い層に愛されている犬種です。
しつけに関するワンポイントアドバイス お客様が来られたときにはゲージやサークルに入りハウスをして、おとなしく待つことを教えておきましょう。お客様の中には犬が苦手な人もいるでしょうし、ワンワン吠えて話ができないほどでは困ります。お客様に迷惑や不快な思いをさせないためにもハウスで落ち着いて待てるようにします。キチンと教えればそれほど時間もかからずに覚えてくれます。

チワワの健康管理 日頃からよく観察しましょう

チワワはその小さな体ゆえに、特有の健康リスクを抱えやすい犬種です。例えば、膝蓋骨脱臼はよく見られる問題で、特にソファーやベッドから飛び降りた際に後ろ脚に負担がかかり、膝の関節が外れてしまうことがあります。一度脱臼すると、再発しやすくなるため、注意が必要です。痛みが続く場合や頻繁に脱臼する場合は、早めに獣医師に相談し、適切な処置を受けることが大切です。
また、寒さにも非常に弱いため、秋から冬にかけてはお腹を壊しやすくなります。冷えによる下痢を防ぐため、暖かくしてあげることが重要です。老犬になると寒さで筋肉が硬直し、神経痛のような症状が出ることもあるため、服やペットヒーターなどを使って適切に対策しましょう。
チワワは目が大きく、目のケガもしやすい犬種です。ドッグランやトリミング後には、目の中に毛が入っていないかよく観察し、必要に応じて獣医師に相談することをお勧めします。
さらに、歯並びが悪い子が多く、歯槽膿漏や歯周病が若いうちから進行することがあります。揺れている歯は痛みを引き起こし、炎症が全身に広がる可能性があるため、早めに抜歯することが推奨されます。
チワワを繁殖させるには

チワワの繁殖は慎重に。愛犬と未来の命を守るために知っておくべきこと
チワワの小さな命を育む、それは決して簡単なことではありません。
「うちの子が可愛いから子供を残したい」という気持ちはとても自然なものですが、繁殖には深い責任が伴います。安易な繁殖は、母犬や子犬に大きなリスクをもたらすだけでなく、将来にわたる健康や命にも影響を与えてしまうのです。
なぜチワワの繁殖には慎重さが求められるのか?
チワワは極小サイズで骨格が細く、また頭部が比較的大きいため、自然分娩が困難になるリスクが高い犬種です。さらに、遺伝的な配慮も欠かせません。
例えば、チワワの毛色にはさまざまなバリエーションが存在しますが、特定の色同士(マール×マール、チョコレート×チョコレートなど)を掛け合わせると、先天的な障害や免疫異常を引き起こす危険性が高まります。これは多くの獣医学研究や繁殖指導書でも指摘されている重要なポイントです。
理想的な交配とは? 血統・容姿・性格の総合バランスが鍵
繁殖を考える際は、単に外見の可愛さだけでなく、血統、容姿、性格、健康状態を総合的に考慮する必要があります。
お互いの長所を生かし、欠点を補い合う形でペアリングすることが、健全な子犬を生み出す第一歩です。特にチワワの場合、小さな欠点が次世代に大きく影響することもあるため、慎重な判断が求められます。
メス犬の発情期管理:見逃し厳禁!
発情期は、繁殖のタイミングを見極める重要なサインです。
一般的には、陰部の腫れや出血が目安になりますが、チワワのような超小型犬では、出血が目立たない「無出血発情」も少なくありません。そのため、細かい体調や行動の変化を見逃さない観察力が必要です。
交配の適切なタイミングは、出血開始から約10〜16日後とされています。
妊娠中の母犬ケア:つわりと栄養管理
交配後、受精卵は約3週目に子宮に着床します。
この頃から母犬に「つわり」のような症状が見られることがあり、特にチワワでは食欲不振が強く出るケースも珍しくありません。
レバーなど匂いの強い食材を少量与えるなど、食欲を引き出す工夫が役立ちます。
また、妊娠初期は流産リスクも高いため、激しい運動や長時間の外出、シャンプーなどは控えることが推奨されます。
妊娠30〜40日目頃には、お腹のふくらみが確認できるようになり、超音波検査で妊娠の確定診断も可能です。
難産リスクと帝王切開の準備
妊娠後期に入ると、胎児の成長により胃が圧迫されるため、食事を小分けにして与える工夫が必要です。
チワワは頭部が大きいため、自然分娩が困難になりやすく、帝王切開が必要になるケースが多いことが知られています。
そのため、妊娠55日目前後でレントゲン検査を行い、胎児の頭数や大きさを確認し、万が一に備えた出産計画を立てることが非常に重要です。
出産と育児:母犬と子犬を守るために
出産時には、事前に連携している動物病院と緊密に連絡を取り、すぐに対応できる体制を整えておきましょう。
また、出産後も母犬と子犬の健康状態をしっかり観察し、適切な保温管理や授乳サポートを行う必要があります。
小さな命たちが安心して成長できるよう、静かで温かい環境を整えてあげることが何よりも大切です。
【結論】チワワの繁殖は「愛」と「責任」が不可欠
チワワの繁殖は、単なる「子犬を見たい」という感情だけでは乗り越えられない厳しさがあります。
繁殖には専門知識と冷静な判断、そして何より母犬と子犬への深い愛情と責任が求められます。
未来に命をつなぐために、安易な繁殖ではなく、知識に基づいた正しい繁殖管理を心がけましょう。
まとめ

チワワという小さな存在がもたらす、大きな幸せ
これまで、世界一小さな犬種「チワワ」の魅力と醍醐味についてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか?
チワワは、従順で愛らしく、明るく素直な性格を持った犬種です。ただのペットではありません。彼らは、家族の一員として、あるいは人生を共に歩むかけがえのないパートナーとして、私たちに寄り添ってくれる存在です。
さらに、チワワは小さな体に似合わずとても丈夫で、体臭も少ないため、室内飼育にも非常に適しています。こうした特性により、初心者の方でも飼いやすく、また小柄だからこそ、多頭飼いも比較的無理なく楽しむことができ、愛犬たちとの賑やかで豊かな暮らしを実現できます。
もちろん、チワワを迎えることは、単なる「可愛さ」だけでは語れません。生き物を飼うということは、責任と手間を伴うものです。しかし、それを上回るほどの癒しと喜び、そして生涯にわたるかけがえのない経験が、あなたを待っています。
チワワとの生活は、毎日の暮らしを温かく彩り、あなたの心を優しく包み込んでくれるでしょう。
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